制御可能光変調器
专利摘要:
本発明の目的は、規則的な画素構造を有し、異なる種類の変調を実現する個別の制御可能光変調器を構成することであり、制御可能光変調器において周知の変調装置の欠点は回避されるべきである。空間光変調器は透過型及び反射型で実現可能である。光変調器は、画素構造を有する少なくとも1つのアドレス指定可能透過層と、逆反射素子を有する少なくとも1つの基板層と、画素の変調を制御する変調制御手段とを含む。変調制御手段(MM)はいずれの場合も少なくとも2つの隣接する画素(P)を有する複数のマクロ画素を生成し、選択された変調特性が画素に割り当てられる。いずれの場合にもアドレス指定可能透過層(ST)の1つのマクロ画素の1つの画素(P)に入射した光束を変調し且つ入射光束がマクロ画素の別の画素(P)を順次通過するように入射光束を誘導するために、いずれの場合にも1つの逆反射素子(RE)がアドレス指定可能透過層(ST)の1つのマクロ画素の2つの隣接する画素(P)を覆うように、逆反射素子(RE)は基板層(SR)に連続して設けられる。適用分野は、ホログラフィックディスプレイなどの異なる種類の変調を実現する光変調装置を含む。 公开号:JP2011507047A 申请号:JP2010538613 申请日:2008-12-15 公开日:2011-03-03 发明作者:ラルフ ヘウスラー,;ノルベルト ライスター, 申请人:シーリアル テクノロジーズ ソシエテ アノニムSeereal Technologies S.A.; IPC主号:G02F1-01
专利说明:
[0001] 本発明は、逆反射素子を有する少なくとも1つの基板層及び規則的な画素構造を有するアドレス指定可能透過層を具備し、画素構造の少なくとも2つの隣接する画素は1つのマクロ画素を形成し、システム制御手段により空間光変調が制御される制御可能光変調器に関する。] 背景技術 [0002] 空間光変調器(SLM)の応用分野は多岐にわたり、消費財部門のディスプレイ及び投影システム、顕微鏡検査(光ピンセット、位相フィルタ)のビーム及び波面成形、光学測定機器(デジタルホログラフィ、光センサ)並びにマスクレスリソグラフィ、超高速レーザパルス変調(分散補正)又は地上望遠鏡(動的収差補正)への応用を含む。] [0003] これらの用途の多くにおいて、例えばホログラフィックディスプレイで動画シーンを3次元で表現するなどの目的で画像を高画質表示することは不可欠である。動画シーンを再構成するために使用される3Dシーンの計算上のホログラムの数値、又は画素化光変調器に書き込まれる他の応用例の数値は、複素数値の行列の形で通常提供される。波面の位相及び振幅の双方を変調するのに有効である複素数値を従来のSLMの1つの画素で直接表示することは今日まで不可能であった。しかし、画素ごとにただ1つの値を変調しても、すなわち位相限定変調又は振幅限定変調では、量及び画質の双方に関して動画3Dシーンのホログラフィック再構成には不十分である。可能であればSLMの同一の場所及び同一の時点で複素数値変調を実行することによってのみ、複素数値の完璧な表現は可能である。] [0004] 実際に使用されるSLMの種類に応じて、表示される複素数値の両部の同時変調を実現するための種々の方法が周知である。] [0005] 例えば、コヒーレント光の振幅及び位相の双方を同時に変調するために、2つの個別に制御可能なSLMを組み合わせ、互いにごく近接して配置してもよい。一方のSLMは入射光の振幅を変調し、他方のSLMは位相を変調する。そのような構造の場合、変調特性の更なる組み合わせも可能である。] [0006] 光は一方のSLMの1つの画素をまず通過し、次に第2のSLMの対応する画素を通過する。これは、例えば、 −レンズなどの面積の広い光学素子により第1のSLMを第2のSLMに結像するか、又は −小型レンズのアレイにより第1のSLMを第2のSLMに結像するか、又は −2つのSLMを一体にサンドイッチ構造にすることにより実現可能である。] [0007] 複素数値変調を実現するのに有用な上記のような2つのSLMの組み合わせは、2つのSLMの距離がSLMの画素ピッチ、すなわち2つの画素の距離よりはるかに長いという欠点を有する。] [0008] ホログラフィに応用されるSLMの典型的な画素ピッチは10μm〜50μmの範囲である。これに対し、サンドイッチ構造の2つのSLMパネルの距離は数百μmであり、一方のSLMパネルが他方のSLMに結像される構造においては、その距離は更に長くなる。] [0009] 液晶(LC)SLMなどの多くの種類の光変調器は、通常、透明ガラス基板の間に埋め込まれた液晶のアドレス指定可能層を有する。あるいは、反射型ディスプレイにおいて、アドレス指定可能層は透明ガラス基板と反射ガラス基板との間に設けられる。] [0010] 通常、ガラス基板の厚さは500μm〜700μmである。] [0011] 複素数値変調のためのサンドイッチ構造は、1つの位相変調SLM及び1つの振幅変調SLMをガラス基板が重なり合うように配置することにより形成されてもよい。位相変調SLMの1つの画素のアドレス指定可能層から射出する光束は、ガラス基板を通過した後に振幅変調SLMの1つの画素のアドレス指定可能層に入射するが、この画素の開口で回折効果により光束は既に拡張されているので、隣接画素の光束のクロストークが起こると考えられる。] [0012] 結像素子を使用する場合、SLMの全面にわたり第1のSLMの1つの画素を第2のSLMの1つの画素に厳密に結像しなければならないという問題がある。これを解決するには、歪みが極めて小さい光学系が必要になる。そのような条件を実際に満たすことは非常に難しい。それは、結像技術が採用される場合にも隣接画素のクロストークは起こるからである。] [0013] 2つのSLMパネル、結像光学系又は光源が互いに対して完全に整列されていない場合、クロストークは更に激しくなる。] [0014] 更に、SLMパネルが組み合わされ、互いに非常に近接して設けられた構造において、光束が斜めに入射した場合、そのような構造は誤差を生じやすい。光束は、第1のSLMパネルの1つの画素から第1のSLMパネルの画素には対応しない第2のSLMパネルの異なる画素に入射する場合がある。SLMにより複素数値を示す場合、このクロストークは振幅値と位相値の誤った組み合わせに相当してしまうので、例えばホログラフィックディスプレイの再構成画質を劣化させる。] [0015] 複素数値の表現に加え、単一のSLM又はSLMの単一の画素では高品質の光変調を実現するのに不十分である他の応用例も存在する。そのような応用例は振幅変調SLMのコントラストの向上である。高い完成度で振幅を変調しないSLM画素は、画素が黒色になる条件であっても、ある特定の量の光を透過してしまう。これに対し、理論上クロストークを示さないサンドイッチ型SLMは光変調の品質を向上できる。サンドイッチ型SLM及び共に振幅変調画素として機能する2つのSLM画素の組み合わせを使用する場合、2つの画素が「白色」条件で制御されれば、ほぼ最大限の輝度を実現可能である。「黒色」制御条件では、振幅画素として機能するSLM画素が組み合わされた場合に消光は改善される。従って、サンドイッチ型SLMは一般にコントラストを改善できるが、実際には画素間のクロストークの問題は依然として未解決のままである。] [0016] サンドイッチ型SLMの別の応用例は位相変調範囲の拡大である。すなわち、単一のSLMが例えば0〜pの範囲の位相変調を可能にするのみである場合、2つの同等の構造の位相変調SLMをサンドイッチ構造にすれば、変調範囲を0〜2pに拡張することが可能だろう。サンドイッチ型SLMの使用が必要とされる別の応用例は、振幅ステップ又は位相ステップの数の増加に関する。第1の位相変調SLMが、例えば2つの表示可能位相ステップ0及びpのみを有し且つ第2のSLMは同様に2進型であるが、位相ステップ0及びp/2を有する場合、それら2つのSLMのサンドイッチ構造は4つの位相ステップ、すなわち0、p/2、p、3p/2を示すことを可能にするだろう。] [0017] 更に、3つ以上のSLMのサンドイッチ構造は位相ステップの数を増加する上で重要である。] [0018] 複素数値SLM及びサンドイッチ型SLMの上述の応用例において、画素間のクロストークの問題は依然として未解決のままである。] 発明が解決しようとする課題 [0019] 従って、本発明の目的は、異なる種類の変調を実行可能にすることにより、従来の変調装置の欠点を回避するように、規則的に配列された画素を有する単一の空間光変調器を設計することである。透過型光変調器及び反射型光変調器の双方を提供できるようにすべきである。] 課題を解決するための手段 [0020] 解決策は、少なくとも1つのアドレス指定可能透過層及び少なくとも1つの基板層を具備し、アドレス指定可能透過層が変調器列及び/又は変調器行として規則的に配列された画素を有し、基板層が入射光束を誘導するための反射面を含む逆反射(再帰反射)素子を有し、且つ変調制御手段を有するシステム制御手段が画素の変調を制御する制御可能光変調器に基づく。] [0021] 光変調器において、 −変調制御手段は、1つの変調器行及び/又は変調器列に互いに隣接して配置され且つシステム制御手段により選択された変調特性を割り当てられた少なくとも2つの画素を有する複数のマクロ画素を生成し、且つ −マクロ画素の1つの画素に入射した入射光束を変調するように、光束が少なくとも1つの逆反射素子からの反射の後にそのマクロ画素の少なくとも1つの別の画素に順次入射するように光束を誘導するために、逆反射素子は、各逆反射素子がアドレス指定可能層の変調器行又は変調器列における1つのマクロ画素の2つの隣接する画素を覆うように、基板層の光変調器の平面と平行な平面に互いに並列して配置されることにより、上記の目的は本発明に従って実現される。] [0022] 従って、本発明は、SLMの単一の画素構造の少なくとも2つの隣接する画素がマクロ画素として制御され且つ光束がマクロ画素の全ての画素を順次通過し、画素における光束の空間変調が変調制御手段により制御されるという考えに基づく。] [0023] これに対し、従来から周知であるマクロ画素においては、画素は1つの単位を形成するために組み合わされるが、各画素を通過する光束はそれぞれ異なる。] [0024] 一般に制御可能光変調器は、少なくとも1つの基板層の逆反射素子の間に透明領域が形成され、且つ対向する逆反射素子の反射面がアドレス指定可能透過層の画素に面し且つ互いに対して側方へのずれを伴って配置されるように設けられる逆反射素子を有する基板層がアドレス指定可能層の両側に設けられるように構成される。側方ずれの幅は画素1つ分であるのが好ましい。] [0025] これらの基本構成要素を含む光変調器に更なる光学素子を補足してもよく、あるいは透過型光変調器又は反射型光変調器が形成されるように既存の構成要素を異なる配列で配置してもよい。] [0026] 一般に、マクロ画素の画素数は限定されない。実現される変調特性の要件に応じて、画素数は偶数であってもよく、あるいは奇数であってもよい。] [0027] 本発明の一実施形態において、光変調器は透過型であってもよい。これは、奇数個の画素を含むマクロ画素を通し、更に少なくとも2つの逆反射素子を通して光が誘導されることにより実現される。この場合、一方の基板層の透明領域は光束の入射面を示し、他方の基板層は、光束の射出面を示す透明領域を同様に有する。] [0028] 本発明の更なる実施形態において、光変調器は反射型であってもよい。これは、偶数個の画素を含むマクロ画素を通し、更に少なくとも3つの逆反射素子を通して光が誘導されることにより実現される。この場合、一方の基板層の透明領域は光束の入射面を示し、同一の基板層の他の透明領域は光束の射出面を示す。] [0029] 更に、反射型光変調器において、入射面の透明領域と射出面の透明領域とで光束が異なる偏光を受けるように、両側に構造化偏光手段が設けられる。] [0030] 制御可能透過型光変調器の更なる実施形態において、偏光手段は少なくとも一方側に設けられる。しかし、光変調器の内側では、偏光手段はアドレス指定可能透過層又は基板層のいずれに設けられてもよい。] [0031] 更に、透明領域の光入射側に、入射光束を縮小し且つ光束をマクロ画素の入射面に結像する光学結像手段が設けられる。] [0032] これに対し、光の射出側には、マクロ画素を通過した光束を拡張する光学結像手段が透明領域に設けられる。] [0033] 光の伝播方向に見て単一のアドレス指定可能透過層の次に単一の基板層を配置することにより、反射型光変調器の特に単純な実施形態は実現可能である。光変調器の平面と平行な基板層の平面に、逆反射層は隙間なく縦方向に配列される。変調は、1つの逆反射素子に入射した光束が2つの隣接画素を具備するマクロ画素を通過し、光の入射方向に対して側方へずれた位置でマクロ画素から射出することを特徴とする。逆反射素子があるため、光束は1つのマクロ画素の画素のみを通過し、画素に対する光の入射位置及び入射角に関係なく、すなわち光が斜めの角度でSLMに入射した場合であっても、光束が他の画素を通過することはないので、隣接画素の間のクロストークによる妨害は阻止される。] [0034] この光変調器を使用してホログラフィックディスプレイを製造する場合、光源に対して要求される調整は最小限に抑えられるので好ましい。もう1つの利点は、光源追跡機能を有するホログラフィックディスプレイで、このような構造のSLMを採用できることである。] [0035] この単純な光変調器の更なる実施形態において、光の伝播方向に見て透過基板層の前に構造化偏光手段が設けられる。構造化偏光手段は、位相及び振幅を変調するために1つの変調器行の隣接する画素に異なる偏光を割り当て且つ1つの変調器列の隣接する画素に同一の偏光を割り当てる。従って、この場合には1つの変調器行に2つの隣接画素を具備するマクロ画素を通過した光束は、画素に入射する前と、画素から射出した後とで異なる偏光を受ける。] [0036] 更に、本実施形態において、マクロ画素の中で入射光束がたどる光路は、ほぼ光変調器の画素ピッチの長さである。従って、回折効果はごく小さな規模でしか起こらないので、広範囲にわたり無視されてもよい。] [0037] 本発明に従って設計された光変調器は、各マクロ画素における光束の複素数値変調、すなわち振幅及び位相の双方の変調を実行するために使用されてもよい。] [0038] 3つの画素を有するマクロ画素において光束の振幅位相複合変調を実現するために、例えば1つの画素が振幅変調を実行するように制御される一方、2つの画素は位相変調を実行するように制御されることが可能である。しかし、これを実現するためには、誘導される光束の偏光方向を変化させる構造化偏光手段をマクロ画素の位相変調画素の射出面に設ける必要がある。マクロ画素の個々の画素の異なる変調特性が組み合わされることによって、個々の画素を通過する間に、光束は振幅及び位相の独立した変調を合わせた全変調を受けるという好適な結果が得られる。] [0039] マクロ画素のいくつかの画素が同一の変調特性を示す場合、例えば振幅及び位相の結合変調を示す場合、それらの個々の画素は互いに独立して制御されてもよい。これに相応して選択された方法で個々の画素を制御することによっても、光束は、マクロ画素を通過する間に振幅及び位相の独立した変調を合わせた全変調を同様に受ける。] [0040] 制御可能光変調器に空間シーンの波面回折構造が書き込まれるのが好ましい。この構造は、ホログラフィック再構成を生成するように入射光束を変調する働きをする。そのような光変調器はホログラフィックディスプレイにおいて使用されてもよい。] [0041] 本発明の更なる実施形態において、マクロ画素は他の目的にも好適に使用可能である。例えば一実施形態において、マクロ画素中の画素の数が増すにつれて、変調のための表現可能な量子化ステップの数は増加する。] [0042] 別の実施形態において、マクロ画素における変調により、位相変調のための値の表現可能な範囲は拡大される。これは、全ての画素の変調特性が位相変調の特性である場合に当てはまり、位相変調の特性はマクロ画素の全ての画素に対して同一になる。] [0043] 更に、異なる実施形態が組み合わされてもよい。] [0044] 例えば、1つのマクロ画素において、コントラストを向上するためにいくつかの画素が振幅変調を実行してもよく、他のいくつかの画素は位相変調の値の範囲を拡大するために位相変調を実行してもよい。この場合、全ての振幅画素及び位相画素は一体となって複素数値変調を実現する。] 図面の簡単な説明 [0045] 断面図である添付の図面と関連させて、以下に本発明に係る光変調器装置を詳細に説明する。 光変調器の第1の実施形態の詳細を示す概略平面図である。 光変調器の第2の実施形態の詳細を示す概略平面図である。 図2aの光変調器の1つの行の詳細を示す概略正面図である。 図2aの光変調器の1つの行の詳細を示す概略背面図である。 本発明に係る光変調器装置の更なる実施形態の詳細を示す概略平面図である。 第1の実施形態の別の物理的形態を示す図である。 2次元マクロ画素を有する第1の実施形態の別の物理的形態を示す図である。] 図2a 実施例 [0046] 本発明に係る制御可能光変調器は、複数の画素が変調器行及び/又は変調器列として規則的に配列されている少なくとも1つのアドレス指定可能透過層と、逆反射素子を有する少なくとも1つの基板層とを基本構成要素として具備する。光変調器は、光源手段により放射される十分にコヒーレントな光の光束によって照明される。光源手段として、空間フィルタ及び/又はスペクトルフィルタによる光のフィルタリングを伴うレーザ又はLEDが使用されてもよい。] [0047] 画素の変調は、システム制御手段の一部である変調制御手段により制御される。] [0048] 上記の基本構成要素は、種々の実施形態及び物理的形態を示す図1〜図5の詳細図に概略的に示される。入射光束及び射出光束の光路は矢印により示される。] 図1 図2a 図2b 図2c 図3 図4 図5 [0049] 図1は、反射型光変調器の最も単純な実施形態である第1の実施形態を示す。図1の平面図は、逆反射素子REを有する1つの透過基板層SRと、1つの変調器行の中に画素Pが配列された規則的な画素構造を有する1つのアドレス指定可能透過層STとを示す。] 図1 [0050] 光変調器は、アドレス指定可能透過層STの前に設けられる第2の透過基板層SRを更に具備してもよい。アドレス指定可能透過層STは液晶層であってもよく、基板層SRも同様である。例えばエレクトロウェッティングセル変調器又は光磁気層変調器などの他の種類の変調器も使用可能である。] [0051] 横方向に、すなわち1つの次元に並列して位置する2つの隣接する画素Pは、1つのマクロ画素を形成する。マクロ画素は変調制御手段MMにより生成され、マクロ画素ごとの個々の画素Pの数は、実際の用途に応じて規定される。] [0052] 図1を参照すると、入射光束の位相j及び振幅A(又は逆に振幅A及び位相j)は2つの画素Pにより個別に変調される。入射光束の光路は、逆反射素子REにより反射を経て偏向される。光変調器の1つの列は位相画素のみ又は振幅画素のみを含む。] 図1 [0053] 基板層SRの逆反射素子REは、縦方向に互いに平行である2つの反射面を有する。反射面が基板層SRと共にプリズムを形成し且つ1本の入射光束を反射するように、反射面は所定の角度で隙間なく配置される。本実施形態の場合、この所定の角度は90°であるのが好ましい。隣接する逆反射素子REは、基板層SRに隙間なく設けられる。1つの逆反射素子REが1つのマクロ画素の幅を完全に覆うように、画素P及び逆反射素子REは互いに対して配置され且つ寸法を規定される。] [0054] アドレス指定可能透過層の種類に応じて、特にアドレス指定可能透過層が液晶層である光変調器と関連して、SLMは偏光手段PMを更に具備する。変調器が例えばエレクトロウェッティングセル変調器である場合、偏光手段は必ずしも必要ではない。] [0055] 光源手段(図示せず)に向いている側のSLMの面は、偏光手段PMを具備する。個々の画素の変調特性に応じて、偏光手段は、最も単純な構成では非構造化偏光手段であってもよい。] [0056] しかし、列構造を有する偏光手段が使用されるのが好ましい。その場合、マクロ画素の左側の画素に入射した光束の偏光と、マクロ画素の右側の画素に入射した光束の偏光とは異なる。] [0057] 更に、基板層の中に別の偏光手段、場合によっては構造化された偏光手段が設けられてもよい。この偏光手段は逆反射素子REを含む。その目的は、光束をまずマクロ画素の1つの画素Pに入射させ、次に偏光手段PM及び逆反射素子REを通過させ、最後にマクロ画素の第2の画素Pを通過させることにより変調を実現することである。] [0058] 別の物理的形態において、1つの変調器列で互いに重なり合っている2つの画素Pに対応するように、逆反射素子REが90°回転された形でSLMに配置されてもよい。] [0059] 反射型光変調器の一般的な実施形態において、1次元マクロ画素は偶数個の画素を具備する。図4は、1つの行で横方向に並列する4つの画素を有する一例を示すが、この場合、画素は縦方向に重なり合って配置されてもよい。] 図4 [0060] 従って、一般的な構成の場合、逆反射素子REは横方向又は縦方向に配列される。更に、変調を実現するために、図5に詳細に示されるような横方向配列と縦方向配列が混在する構成が使用されてもよい。そのような構成において、横方向に配列された隣接する2つの画素P及び縦方向に配列された隣接する2つの画素P、すなわち合わせて4つの画素が1つの2次元マクロ画素を形成する。コヒーレント光を使用する用途では、横方向及び縦方向の2つの次元において同一の回折角を示すという理由により、マクロ画素全体が正方形の形状であるのが好ましい。SLMの種類に応じて、例えばLC型SLMにおいては透過性である第2の基板層が設けられてもよい。] 図5 [0061] ある特定の所望の角度を示すキャビティが基板に形成されるように、平坦な透過性基板の面を例えばエッチング処理でまず処理することにより、逆反射素子REは、例えば基板層SRに製造されてもよい。次に、反射面を形成するように、それらのキャビティは金属層によって被覆されてもよい。更に、素子全体の面を平坦にするために、キャビティは例えば樹脂などの透過性材料によって再び充填されてもよい。例えば電極及び配向構造の基板層への蒸着などの更なる処理工程は、従来のSLMパネルの製造処理に相当する。この製造方法が採用された場合、全ての画素Pは同一の構造を有する。] [0062] しかし、これは採用可能な製造方法の一例にすぎない。本発明はこの方法に限定されてはならない。] [0063] 図2aは、SLMの第2の実施形態を示す平面図である。図1から明らかである個々の構成要素は、透過型SLMを実現するような組み合わせ及び配列で使用される。] 図1 図2a [0064] 透過型SLMを実現するために、逆反射素子REが一体に形成された透過性基板層SRは、画素Pを含む画素構造を収容するアドレス指定可能透過層STの両側に設けられる。第1の実施形態とは異なり、基板層SRの隣接する逆反射素子REは、透明領域を形成するように1つの画素Pの幅に相当する距離をおいて配列される。一方の基板層SRにある光源手段に面する透明領域は、光束の入射面を形成する。従って、他方の基板層の透明領域は射出面を形成する。一方の基板層SRの逆反射素子REは、他方の基板層SRの逆反射素子REに対して、双方の逆反射素子REが1つの画素Pの幅に相当するずれを伴って互いに対向して位置し且つ双方の逆反射素子REの反射面が互いに対向するように位置決めされる。透過型SLMにおいて、変調制御手段MMは、2以上の奇数個の画素を含むようなマクロ画素を発生する。図2aを参照すると、1つの変調器行の中の3つの隣接する画素Pが1つのマクロ画素を形成する。例えば液晶型SLMなどのいくつかの種類のSLMにおいて、光入射側及び光射出側の双方に偏光手段PMが設けられてもよい。] 図2a [0065] 最も単純な構成では、個々の画素の変調特性に応じて、一方の基板又は双方の基板の外側に非構造化偏光手段PMが設けられてもよい。偏光手段PMは、光束がSLMに入射した時点で一度偏光され、SLMから射出する時点で再度偏光されるように配置される。更に、アドレス指定可能透過層と逆反射素子との間の基板層の内側にそれぞれ構造化偏光手段PMが設けられてもよい。それらの偏光手段は、光束がマクロ画素の1つの画素を通過した後、マクロ画素の次の画素を通過する前に光束の偏光を修正するように作用する。] [0066] 入射光束及び射出光束の光路は矢印により示される。] [0067] 図2b及び図2cは、図2aに示されるような変調器行の画素構造が割り当てられる逆反射素子REとどのように相互作用するかを示す正面図及び対応する背面図である。陰影線をつけた領域は、光束の反射が起こるマクロ画素のうち見えない画素Pを示す。陰影線のない領域は、光束が入射する画素P及び射出する画素Pを含む透明領域である。] 図2a 図2b 図2c [0068] 図3は、図2aに示されるSLMを使用する光変調器装置を追加構成要素と共に示す。] 図2a 図3 [0069] 光学結像手段AM1は、画素構造を含むアドレス指定可能層STの入射光束が入射するか又は光束が射出する各画素列の前に設けられる。光変調器の両側に更に光学結像手段AM2が設けられる。これらの光学結像手段は例えば円柱レンズであってもよい。] [0070] 光入射側の光学結像手段AM1及びAM2は、入射光束をコリメートし且つ光束を縮小して、それぞれ対応する画素列に結像するように互いに整合された光学的特性を有する。SLMの光射出側の光学結像手段AM1及びAM2は、射出する変調光束を拡張するように互いに整合された光学的特性を有する。] [0071] 光学結像手段AM1は画素構造と共に基板層STに直接一体化されてもよい。あるいは、光学結像手段AM2は、本発明の1つの物理的形態に従って少なくとも部分的に基板層STに一体化されてもよい。] [0072] 図5を参照すると、一般に、画素は、全体として隣接画素を有する連続構造を形成するように複数の変調器行及び/又は複数の変調器列に配分されてもよい。本実施形態において、アドレス指定可能透過層の両側に設けられた2つの基板層が必要とされ、基板層は、2つの基板層の中に互いに並列するが、ある特定の距離をおいて配置された逆反射素子を具備する。隣接する逆反射素子の間の空間は、基板層の透明領域を形成する。透明領域は、入射側基板層において入射光束が入射するマクロ画素のうち第1の画素の位置と一致すると共に、射出側基板層のマクロ画素のうち最後の画素の位置と一致する。] 図5 [0073] しかし、1つの変調器行にマクロ画素ごとに所定の数の画素が並置されるか又は1つの変調器列にマクロ画素ごとに所定の数の画素が積み重ねられるように画素を適用するほうが逆反射素子の製造が容易になるので好ましい。] [0074] 更に、2つの透過性基板層の逆反射素子の反射面は画素に面する。この好適な反射面の配置は、制御可能透過型光変調器を単純な構造により実現する。その場合、マクロ画素に入射した光束は、光の入射方向に対して側方へずれた位置でマクロ画素から射出する。] [0075] ここで、本発明に係る制御可能空間光変調器の機能原理及び可能な用途を更に詳細に説明する。] [0076] 一般に、逆反射器は、入射光を複数回の内部反射の後に光源に戻すように反射する光学素子である。これを実現するために、逆反射器は、1次元又は2次元で配列された複数の非常に小さな構造単位を含む構造を有する。] [0077] 本明細書において、逆反射器は、隙間なく配置され且つプリズム素子として作用する2つの反射面を具備する逆反射素子により示される。本発明に係る逆反射素子の配置は、反射型及び透過型の双方のSLMを実現できるように制御可能光変調器を通して光を誘導する働きをする。] [0078] 図1を参照すると、反射型SLMはコヒーレント光によって照明される。光ビームは光束の形で各画素Pに同時に入射し、画素を通過した後、逆反射素子REによりマクロ画素の隣接する画素Pに向かって偏向される。その後、光ビームは、光の入射方向に対して側方へずれた位置で画素から射出する。] 図1 [0079] 光束が最初に入射するのが振幅変調画素Pであるか又は位相変調画素Pであるかに関わらず、光束はマクロ画素の2つの画素Pを常に通過するので、振幅値及び位相値の双方によって変調される。それぞれの画素Pに入射する光の入射位置及び入射角に関わらず、逆反射素子REの中の光路は常に同一である。従って、光束のコヒーレンスは維持される。] [0080] コヒーレント光を変調する場合、光変調器の個々の画素を通過し、そこで変調される種々の光束が通常互いに干渉し合うことは周知である。これは数学的には個々の画素Pの光変調の複素数値加算に相当する。これは、通常の光変調器において2相符号化方法のように画素群が論理的に組み合わされてマクロ画素を形成する場合にも適用される。] [0081] 反射型光変調器において、逆反射素子の作用によって1つの光束は1つのマクロ画素のいくつかの画素を順次通過する。これは数学的にはマクロ画素の個々の画素Pの光変調の複素数値乗算に相当する。1つの光束がいくつかの画素を順次通過することにより、個々の画素の変調特性が好適に組み合わされる。] [0082] 異なるマクロ画素を通過した光束のみが最終的に互いに干渉し合う。これも数学的には個々のマクロ画素の光変調の複素数値加算に相当する。] [0083] 変調制御手段MMは、所望の振幅値及び位相値を実現するために各画素Pに個別の電界が印加されるように光束の変調を制御する。画素Pは同一の一般構造を有してもよい。液晶型SLMにおいて、画素Pの前に設けられる構造化偏光手段PMは、画素Pごとに、例えばその画素が変調器行の隣接する画素Pに異なる偏光を割り当て且つ変調器列の隣接する画素Pに同一の一定の偏光を割り当てることにより、位相を変調するか又は振幅を変調するかを規定してもよい。振幅変調画素のアドレス指定可能層STの厚さは、位相変調画素のアドレス指定可能層STの厚さとは異なっていてもよい。一般に、他の型のSLMでは位相変調画素と振幅変調画素の構造は異なっていてもよい。] [0084] システム制御手段は、同時配向を実現するようにアドレス指定可能層STの液晶を制御するが、その場合、変調制御手段MMは前記システム制御手段の一部である。] [0085] 液晶型SLMにおいて、空間構造化偏光手段PMをSLMの異なる配向層と組み合わせることにより、画素Pは振幅位相変調を実行するようにそれぞれ構成されてもよい。更に、振幅変調画素の液晶が位相変調画素の液晶とは異なる配向になるように、画素Pは異なる配向層のみを使用して構成されてもよい。] [0086] 反射型SLMの他の実施形態において、光束がマクロ画素を通過するときにとりうる2つの方向が考慮されなければならない。図1を参照すると、ある光束は、マクロ画素の文字Aで示される左側の画素Pをまず通過し、次に逆反射素子REにより反射され、最終的にそのマクロ画素の文字jで示される右側の画素Pを通過してもよく、別の光束は逆に画素jをまず通過し、次に逆反射素子REにより反射され、最終的に画素Aを通過してもよい。尚、この点に関して、マクロ画素における全変調は光束の通過方向とは関係なく制御される。] 図1 [0087] 液晶型SLMにおいて、これは、例えばアドレス指定可能層STと基板層SRとの間に追加偏光手段を挿入することにより実現されてもよい。あるいは、例えば第1の画素である画素jへの光の入射が阻止されるように、2つの方向のうち一方を阻止する偏光を生成するために構造化偏光手段が使用される。しかし、この方法は輝度の損失を伴う。] [0088] 先に説明したようにマクロ画素の2つの画素Pにおいて振幅及び位相を変調するのではなく、各々が位相及び振幅を変調するが、個別の画素として見た場合、振幅と位相の任意の組み合わせは不可能である2つ以上の画素Pを使用することも可能である。光束が順次通過するいくつかのそのような画素Pを具備するマクロ画素の場合、個々の画素の変調の複素数値乗算から得られる振幅値と位相値とのあらゆる組み合わせを実現できる。個々の画素の変調の種々の組み合わせは変調制御手段により設定される。この目的のために同一の構造の個別の画素が使用されるのが好ましい。これにより、全ての個別画素は同一の方法で製造されるので、SLMのアドレス指定可能層の製造処理は簡単になる。] [0089] そのような構造のSLMは、検出される観察者の目に至る途中で、例えばホログラムにより示される動画シーンの複素数値によって単純な手段によりコヒーレント光束を変調する。この構造は、変形しなければならないのが主に従来の画素化フラットディスプレイパネルの基板層であり、更なる大きな変形を実行する必要がないという利点を有する。別の利点は、光束の入射角とは関係なく、逆反射素子がマクロ画素の個々の画素を順次通して光束を伝送するので、斜めの光入射角にも対応可能なことである。] [0090] 画素構造の両側に設けられた2つの基板層を有する反射型光変調器の実施形態が図4及び図5に示される。光変調器の光入射側は光射出側でもある。図4及び図5は、基板層SRにおける逆反射素子REの位置及びマクロ画素の形態に関して異なる。各マクロ画素は4つの画素Pを具備する。] 図4 図5 [0091] 図4を参照すると、光束はマクロ画素を通って1次元で誘導される。マクロ画素の第1の画素Pに入射した後、光束は3つの縦方向に配列された逆反射素子REにより反射され、その結果、続く画素Pを順次通過し、そこでそれらの画素Pの対応する変調特性で変調される。第4の画素Pを通過した後、光束は光の入射方向に対して側方へずれた位置で構造から射出する。この光路を実現するために、光入射側の基板層SRは、マクロ画素の第2の画素P及び第3の画素Pの前にそれぞれ逆反射素子REを具備する。透明領域は第1の画素P及び第4の画素Pの前にそれぞれ配置される。] 図4 [0092] 逆反射素子REは、基板層SRのアドレス指定可能層STの背後に隙間なく並べて設けられる。] [0093] 図5を参照すると、光束はマクロ画素を通して2次元で誘導される。このような構造では、横方向に隣接する2つの画素P及び縦方向に隣接する2つの画素が1つのマクロ画素としてアドレス指定される。光変調器の光入射側の逆反射素子REは、縦方向に隙間なく順次設けられる。逆反射素子REは、横方向には画素P1つ分の幅の隙間を有する。従って、光変調器の光入射側は、逆反射素子REの縦方向ストライプと透明領域の縦方向ストライプとが交互に配列された構造を示す。] 図5 [0094] 画素Pの背後の基板層において、逆反射素子REはSLMパネルの行構造に従って縦方向に隙間なく設けられるので、全体として入射光束に対する反射構造が実現される。] [0095] 光は図面の平面に対して直角に第1の画素Pに入射する。これは黒点により示される。マクロ画素の画素Pには1〜4の番号が付されている。光束は、複数回反射した後にそれらの画素を順番通りに順次通過する。光路は図面中の線により示され、一部は破線で示される。光束は、個々の画素Pのそれぞれ異なる変調特性又は同一の変調特性により変調された後に、光の入射方向に対して横方向へずれた位置でマクロ画素から射出する。光の射出点は×印により示される。] [0096] 光ビームが同一のマクロ画素のいくつかの画素Pを順次通過する場合、全変調は数学的には変調制御手段により設定されるそれらの画素Pの光変調の乗算に相当する。] [0097] 図2及び図3の実施形態において、基本構成要素は、透過型光変調器装置で透過型空間光変調器を実現できるように組み合わされる。] 図3 [0098] 図2に示される光変調器において、基板層STの逆反射素子REは画素構造の両側に設けられる。更に、個々の逆反射素子REは、画素P1つ分の幅の隙間により分離された状態で基板層SRに設けられる。逆反射素子REは互いに対向して、画素P1つ分のずれを伴って設けられ、逆反射素子REの反射面は画素Pに面する。] [0099] マクロ画素の第1の画素Pに入射した光束は、2つの逆反射素子REにより反射された後に2つの後続する画素Pを通過し、同一の方向にマクロ画素から射出する。光束がこの構造を通過している間、光束は、システム制御手段による規定及び変調制御手段MMによる制御に従って個々の画素Pの変調特性によって変調される。] [0100] 液晶型SLMが使用される場合、基板層SRの外側の両側に偏光手段PMが設けられてもよく、偏光手段PMは第1の実施形態に関して説明したのと同様に画素Pの変調の種類(位相及び/又は振幅)を判定する。] [0101] 更に、基板層SRのそれぞれの内面のアドレス指定可能層STと逆反射素子REとの間に構造化偏光手段PMが設けられてもよい。この偏光手段PMは、光束がマクロ画素の1つの画素Pを通過した後、マクロ画素の次の画素Pを通過する前に光束の偏光を修正するように作用する。] [0102] この場合、反射型SLMの実施形態と比較して、複素数値を示すために画素Pの数が増加することに加えて、光束が複数の画素P、本実施例においては3つの画素Pを一定の順序で通過するという利点が得られる。光路が規定されているため、振幅変調及び/又は位相変調のための画素の配列を最適化できる。] [0103] 1つの複素数値を示すために、マクロ画素の3つの画素Pは異なる方法で使用されてもよい。液晶層を有する光変調器において、ゼロツイストネマチックモード又はECB LCモードの場合、2*pまでの位相限定変調及び振幅限定変調を実現するために、例えば層の偏光方向及び層の必要な厚さが異なっていてもよい。] [0104] これに対し、振幅位相複合変調に透過型SLMの画素が使用される場合、変調制御手段による制御に従って、例えば2つの画素Pに1*pまでの位相を変調させ且つ1つの画素Pに振幅を変調させることが可能である。その場合、液晶層は3つの画素全てで同一の厚さを有するのが好ましい。しかし、位相変調画素と振幅変調画素との間で、光の偏光は液晶の配向に対して45°回転されなければならない。] [0105] 先に説明したように、これは、基板層の内側のアドレス指定可能層と逆反射素子との間に構造化偏光手段を設けることにより実現される。例えば最初に位相が変調される場合、光束は、第2の位相画素を通過した後、第3の画素を通過する前に再偏光される。] [0106] あるいは、異なる配向層を使用するだけで画素Pが構成されてもよい。従って、振幅変調画素の液晶は45°回転されるように配向される。この場合、光の偏光は維持されてもよい。] [0107] 一般に、入射光束を複素数値によって変調するために、マクロ画素の3つの画素の変調特性の他の組み合わせも可能である。] [0108] 図3に示されるような追加構成要素が透過型の光変調器に補足されてもよい。] 図3 [0109] マクロ画素は小さいフィルファクタを有する1つの均一な画素として機能するので、光変調器のフィルファクタを向上するために、光学結像手段AM1及びAM2の組み合わせは重要である。] [0110] 結像特性に関して整合されている光変調器の光入射側の光学結像手段AM1及びAM2は、画素Pに入射した光束を縮小させ、マクロ画素の透明領域に確実に結像させる。] [0111] 光射出側では、光学結像手段AM1及びAM2は、変調光ビームの光束が均一に拡張されるように整合される。光束はマクロ画素の全ての画素Pを順次通過し、既に均一になっているので、SLM全体も均一に照明される。] [0112] 更に、割り当てられる変調特性が振幅位相複素変調又は振幅位相結合変調とは異なる複素数の全変調を実現するように光変調器が使用されてもよい。これは位相限定変調又は振幅限定変調も含む。] [0113] 例えば、常に1つの画素が光の振幅限定変調を実行してもよく、その場合、マクロ画素の振幅変調画素を組み合わせることにより、単一の画素の変調の場合のコントラストと比較してマクロ画素の変調のコントラストは改善される。] [0114] しかし、1つのマクロ画素が位相限定変調を実行してもよく、その場合、1つの画素は2つの位相値0及びpによってのみ制御され、第2の画素は2つの位相値0及びp/2によってのみ制御される。光束が2つの画素を順次通過することにより、4つの異なる位相値、すなわち0、p/2、p及び3p/2が実現される。これは量子化ステップの数の2倍である。] [0115] この原理は、マクロ画素ごとの画素の数が更に多い場合にも適用されてもよい。また、振幅変調光変調器の場合、量子化ステップの数も同様に増加されてもよい。] [0116] 強誘電体LCパネルなどのある特定の種類の高速SLMの従来のモデルが量子化ステップを2つしか有していないために使用に適さないと考えられるようなホログラフィックディスプレイなどの用途で、料しかステップの数を増加することにより、そのような種類のSLMの使用が可能になるのは好ましい。] [0117] 振幅限定変調画素又は位相限定変調画素を同様に組み合わせて大きなマクロ画素を形成するために、いくつかの振幅変調画素又は位相変調画素が相前後して設けられてもよい。これを実行した場合、振幅及び位相の量子化ステップは、マクロ画素における振幅限定変調画素の数及び位相限定変調画素の数に従って互いに無関係に選択されてもよい。] [0118] ホログラフィック再構成を生成するために入射光束を変調するように作用する空間シーンの波面の回折構造が書き込まれている上述の光変調器のうちの1つが、ホログラフィックディスプレイ装置で使用されてもよい。] [0119] ホログラフィックディスプレイ装置は、本発明に係るどの型のSLMが実際に使用されるかに応じて反射型であってもよく、あるいは透過型であってもよい。]
权利要求:
請求項1 変調器列及び変調器行の少なくともいずれかとして規則的に配列された画素を有する少なくとも1つのアドレス指定可能透過層と、入射光束を誘導する反射面を有する複数の逆反射素子を備えた少なくとも1つの基板層と、前記画素の変調を制御する変調制御手段を有するシステム制御手段とを備える制御可能光変調器であって、前記変調制御手段(MM)は、変調器行及び変調器列の少なくともいずれかにおいて互いに隣接して配列された画素であって、選択された変調特性が前記システム制御手段によって割り当てられている少なくとも2つの画素(P)を含む複数のマクロ画素を生成し、前記複数の逆反射素子(RE)は、前記基板層(SR)において、当該逆反射素子(RE)の各々が前記アドレス指定可能透過層(ST)の変調器行又は変調器列におけるマクロ画素の2つの隣接する画素(P)を覆うように、当該制御可能光変調器の面と平行な平面内に並行して設けられ、1つの前記マクロ画素の1つの画素(P)に入射した光束は、少なくとも1つの前記逆反射素子(RE)による反射の後に当該マクロ画素の少なくとも1つの別の画素(P)を順次通過するように誘導されて、変調されることを特徴とする制御可能光変調器。 請求項2 前記複数の逆反射素子(RE)を備えた前記基板層(SR)が前記アドレス指定可能透過層(ST)の両側に存在し、前記複数の逆反射素子(RE)は、少なくとも1つの前記基板層(SR)において隣接する前記逆反射素子(RE)の間に透明領域が形成され、対向する前記逆反射素子(RE)の反射面が前記アドレス指定可能透過層(ST)の前記画素(P)に面するとともに、互いに側方へのずれを伴って配列されるように設けられることを特徴とする請求項1に記載の制御可能光変調器。 請求項3 光が、奇数個の前記画素(P)を有する前記マクロ画素を通過し、少なくとも2つの前記逆反射素子(RE)を経由して進むように誘導される透過型光変調器として設計され、1つの前記基板層(SR)の前記透明領域は前記光束の入射面を示し、他の前記基板層(SR)も前記光束の射出面を示す透明領域を有することを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。 請求項4 光が、偶数個の前記画素(P)を有する前記マクロ画素を通過し、少なくとも3つの前記逆反射素子(RE)を経由して進むように誘導される透過型光変調器として設計され、1つの前記基板層(SR)の透明領域は前記光束の入射面を示し、同一の前記基板層(SR)の他の透明領域は前記光束の射出面を示すことを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。 請求項5 前記光変調器の少なくとも一方の側に偏光手段(PM)が設けられることを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。 請求項6 前記光変調器の両側に偏光手段(PM)が設けられ、前記偏光手段(PM)は、前記入射面の前記透明領域における前記光束の偏光と、前記射出面の前記透明領域における前記光束の偏光とが異なるような構造を有することを特徴とする請求項4に記載の制御可能光変調器。 請求項7 前記アドレス指定可能透過層(ST)と前記基板層(SR)とに偏光手段(PM)が設けられることを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。 請求項8 光入射側の前記透明領域に、前記入射光束を縮小して前記マクロ画素の前記入射面に結像する光学結像手段(AM1,AM2)が設けられることを特徴とする請求項3に記載の制御可能光変調器。 請求項9 光射出側の前記透明領域に、前記マクロ画素を通過した前記光束を拡張する光学結像手段(AM1,AM2)が設けられることを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。 請求項10 単一のアドレス指定可能透過層(ST)と、光の伝播方向に見て当該アドレス指定可能透過層(ST)の次に続く単一の基板層(SR)とを有する反射型光変調器として設計され、前記逆反射素子(RE)は、前記基板層(SR)において、当該制御可能光変調器の面と平行である平面内に縦方向に隙間なく設けられることを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。 請求項11 前記マクロ画素の1つの画素(P)に入射した前記光束は、前記マクロ画素を通過し、前記画素(P)における入射位置及び入射角とは関係なく前記入射位置に対して側方へずれた位置で当該マクロ画素から射出されることを特徴とする請求項10に記載の制御可能光変調器。 請求項12 複数の列を有する構造を備えた偏光手段(PM)が光の伝播方向に見て前記透過基板層(SR)の手前に設けられ、前記偏光手段(PM)は、前記マクロ画素の2つの画素(P)に異なる偏光を割り当てることを特徴とする請求項10に記載の制御可能光変調器。 請求項13 光の伝播方向に見て前記透過基板層(SR)の手前に偏光手段(PM)が設けられ、前記偏光手段(PM)の構造は、前記マクロ画素の2つの画素(P)に同一の偏光を割り当てることを特徴とする請求項10に記載の制御可能光変調器。 請求項14 前記マクロ画素の中で前記入射光束が進む光路長は、ほぼ前記光変調器の画素ピッチの大きさであることを特徴とする請求項10に記載の制御可能光変調器。 請求項15 前記光学結像手段(AM1,AM2)は、1つのアレイとして配列された複数の円柱レンズであることを特徴とする請求項8又は9に記載の制御可能光変調器。 請求項16 前記光学結像手段(AM1,AM2)の少なくとも一部は、前記アドレス指定可能透過層(ST)と一体に形成されることを特徴とする請求項8又は9に記載の制御可能光変調器。 請求項17 前記マクロ画素の各々において光束の複素数値変調、すなわち振幅及び位相の双方の変調が実行されることを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。 請求項18 3つの画素(P)を有する前記マクロ画素において、2つの画素(P)は位相変調を実行するように制御され、1つの画素(P)は振幅変調を実行するように制御されることにより、当該マクロ画素において振幅位相複合変調が実現されることを特徴とする請求項17に記載の制御可能光変調器。 請求項19 誘導される前記光束の偏光の方向を変化させる構造を有する偏光手段(PM)が、前記マクロ画素の位相変調画素(P)の射出面に設けられることを特徴とする請求項18に記載の制御可能光変調器。 請求項20 前記マクロ画素の各画素(P)は、それぞれ異なる変調特性を有し、変調特性の組み合わせにより、光束が前記マクロ画素を通過する間に、独立した振幅及び位相の変調を受けるように個別に制御されることを特徴とする請求項17に記載の制御可能光変調器。 請求項21 前記マクロ画素の前記画素(P)は、同一の変調特性を有し、変調特性の組み合わせにより、光束が前記マクロ画素を通過する間に、独立した振幅及び位相の変調を受けるように制御されることを特徴とする請求項2又は17に記載の制御可能光変調器。 請求項22 示される前記変調の量子化ステップの数は、前記マクロ画素中の画素の数が多くなるにつれて増加することを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。 請求項23 空間シーンの波面の回折構造が当該制御可能光変調器に書き込まれ、前記回折構造はホログラフィック再構成を生成するように前記入射光束を変調することを特徴とする請求項2に記載の制御可能光変調器。
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